シューズが残してきた、大きな足跡
ランニングシューズは、私たちを前へ進ませてくれるものです。
しかしその一方で、フットウェア業界が地球に残してきた環境負荷は、決して小さくありません。
世界では毎年、約240億足のシューズが製造されていると言われています。製造から廃棄までの過程で排出される温室効果ガスは、年間で推定7億トンCO2換算。これは、航空業界全体の排出量にも匹敵する規模です。
その大きな要因のひとつが、素材です。
合成フォーム、石油由来のプラスチック、化学接着剤。多くのシューズに使われてきた素材は、製造時に多くのエネルギーを必要とします。さらに、シューズは他の消費財に比べて製品寿命が短く、使い終えた後の再利用も簡単ではありません。
多くの靴は、十分な二次利用の価値を持たないまま埋立地へ送られ、分解されるまでに30〜40年を要します。
走るためにつくられたものが、走り終えたあとも、長く地球に負荷を残し続けてしまう。そこに、フットウェア業界が向き合うべき課題があります。
サステナビリティは、妥協であってはならない
これまで、フットウェアにおけるサステナビリティは、シューズそのものの価値をつくるものというより、後から加えられる要素として扱われることが少なくありませんでした。
シューレースの一部にリサイクル素材を使う。
靴箱を環境に配慮した素材に変える。
もちろん、それらも大切な一歩です。
けれど、本当に変えるべきなのは、もっと内側にあるもの。
走り心地をつくる素材、反発性を生むフォーム、足を支える構造そのものです。
サステナブルなシューズは、価格が高くなる。
パフォーマンスが落ちる。
デザインがどこか平凡なものになる。
そんなイメージを、hyloは当たり前だとは考えていません。
環境に配慮することは、走りをあきらめることではない。
むしろ、より良い素材を選び、より良い構造をつくることで、ランニングシューズはもっと前へ進めるはずです。
CleanTech™という、内側からのアプローチ
一般的なランニングシューズのライフサイクルアセスメント、つまり原材料の調達から製造、使用、廃棄までの環境影響を見ていくと、カーボンフットプリントの大きな割合を占めるのは「素材」です。
だからこそhyloは、シューズを内側から見直しました。
独自の素材プラットフォーム「CleanTech™」では、従来の石油由来素材に頼りきるのではなく、リサイクル素材や再生可能な代替素材を採用。環境へのエネルギーコストを抑えながら、ランニングシューズに求められる反発性、クッション性、安定性を追求しています。
目指しているのは、ただ「クリーン」なだけのシューズではありません。
より軽やかに、より弾むように、そしてより長く走りたくなる一足です。
AXISに詰め込まれた、CleanTech™の現在地
その考えを最も明確に表現したモデルが、新作「AXIS」です。
AXISでは、アッパー、ミッドソール、アウトソールのそれぞれに、環境負荷を抑えながらパフォーマンスを引き出す素材を採用しています。

アッパーには、トウゴマ、つまりキャスタービーン由来の糸を使用。バイオベース比率は60%です。
ミッドソールには、超臨界窒素注入フォーム「HyperBolt+™」を採用。バイオベース比率は50%でありながら、従来素材を上回る高いエネルギーリターン率を実証しています。
アウトソールには、天然ゴムを60%使用。地面をしっかりと捉えながら、素材選びの段階から環境負荷の低減を意識しています。
その結果、AXIS 1足あたりのカーボンフットプリントは9.05kg CO2に。
業界平均とされる13.61kg CO2と比較して、34%の削減を実現しました。
環境へのやさしさを、走る力に変える
AXISに使われている素材は、環境に配慮しているという理由だけで選ばれているわけではありません。
ラボでのテスト。
さまざまなランニングスタイルを持つアスリートによる着用テスト。
そして、バイオメカニカル・エンジニアリングに基づく検証。
そのすべてを通して、ランニングシューズとしての性能を確認しています。
AXISは、「走ることもできるサステナブルな靴」ではありません。
「高いパフォーマンスを備えたランニングシューズでありながら、環境にも配慮した一足」です。
まだ完璧ではない。だから、走り続ける。

hyloは、完璧だとは考えていません。
けれど、立ち止まるつもりもありません。
より高いエネルギーリターンを。
より少ない環境負荷を。
より多くの人が、心地よく走り出せる一足を。
そのために、プロダクトチームは今も素材と構造の可能性に向き合い続けています。
走ることは、自分の身体と向き合うこと。
そしてこれからは、世界との関わり方を選ぶことでもあります。
【未来を走り続けるために、今を変える】
RUN LIKE THE WORLD DEPENDS ON IT.
